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最後の浮世絵師 月岡芳年展
「最後の浮世絵師 月岡芳年展」は当初の予定通りの会期(5月23日まで)で、引き続き感染防止対策を実施した上で開催致します。ご来場の皆様には体調管理やマスクの着用等ご協力下さいますようよろしくお願い致します。
金沢21世紀美術館の情報はこちらから
最後の浮世絵師 月岡芳年
月岡芳年(1839-1892)は、奇想の画家歌川国芳(1797~1861)に学び、師の自由な発想を継承しつつ、西洋画の写実性を取り込みながら、たくましい絵心で、浮世絵の歴史の最後に強烈な閃光を放ちました。師譲りの武者絵や歴史画を中心に活動を始めましたが、明治維新という激動の時代の世相を写す作品も数多くのこしています。一方で近代日本の美人画を予兆させる美人画も描いています。
本展では、芳年芸術の集大成で代表作「月百姿」シリーズはもちろんのこと、美人画の傑作シリーズ「風俗三十二相」や、近代性があらわな「新撰東錦絵」シリーズなど、革新的な作品のかずかずを紹介します。
近世から近代へと大きく転換していく激動の時代を駆け抜けた鬼才芳年の世界をお楽しみください。
月岡芳年プロフィール
天保10~明治25(1839~92)年。嘉永3(1850)年、12歳のとき国芳へ入門する。15歳のときに、師の最も得意とした分野である武者絵によりデビューする。活動が本格化するのは22歳頃から。
慶応2~3(1866~67)年には「血みどろ絵」の代表作である「英名二十八衆句【えいめいにじゅうはちしゅく】」を兄弟子芳幾と手がける。その後明治5年(1872)に極度の憂鬱症(「神経衰弱」)になり入院するが、翌年「大蘇」の号で復活し、まさに蘇った活躍ぶりを見せる。明治10年頃からは、西南戦争に取材した錦絵や、歴史画に加え、美人画シリーズも描き始め、明治15年頃からは絶頂期を迎えることとなる。西洋画学習が実を結び、鮮烈な印象を残す大判竪二枚継の作品や、リアリティあふれる「新撰東錦絵」、近代日本画の女性表現を予見させる「風俗三十二相」、大作「月百姿」など出色の作品を次々とうみだしていった。静謐さと緊張感とが高い次元で響き合うその画面への評価は、近年ますます高まってきている。
新型コロナウイルス感染拡大防止について
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ご来場の皆様にマスクの着用等ご協力をお願いする場合がございます。
※また入場制限などの運営方法や、関連イベントは新型コロナウイルス感染拡大状況により、随時変更の可能性がございます。最新の情報は、本ホームページでご案内いたします。
月岡芳年展 開催概要
アクセス
〒920-8509 石川県金沢市広坂1-2-1
https://www.kanazawa21.jp/
《路線バス》
3番、6番乗り場よりバスにて約10分「広坂・21世紀美術館」にて下車すぐ。
8~10番乗り場よりバスにて約10分「香林坊(アトリオ前)」下車、徒歩約5分。
※最新の運行状況は各交通局のHPにてご確認下さい。
詳しくはこちら
チケットインフォメーション
当 日 | 前売り | |
---|---|---|
大人 | 1,000円 | 800円 |
高校・大学生 | 700円 | 500円 |
小中学生 | 500円 | 300円 |
※前売り券は2月19日(金)から販売。
※未就学児は無料。 ※小学生以下は保護者同伴でのご入場をお願いします。
※プレミアムパスポート、障害者手帳、療育手帳をご提示の場合は、ご本人様とそのお付き添い1名様まで前売り料金でご入場いただけます。
※各種割引は重複してご利用いただくことはできません。ご了承ください。
チケット取扱場所
チケットぴあ(Pコード:685-534)/セブンチケット(セブンコード:087-893)、ローソンチケット(Lコード:52553)/北陸中日新聞販売店/★金沢中日文化センター(エムザ2F)/★中日サービスセンター(北陸中日新聞本社1F)/★石川県立音楽堂チケットボックス/★香林坊大和PG/★うつのみや各店/★アピタ松任ティオなど(★は前売券のみ)
月岡芳年展の見どころ
第1章 芳年の壮 芳年の武者絵
師の歌川国芳の代表的ジャンルである武者絵は、芳年にとっても重要なものでした。師よりも幅広い物語に取材し、勇壮で臨場感に溢れるヒーローの姿を描きました。
第2章 芳年の想 芳年の歴史画
説話や物語などの一場面を印象深く描く歴史説話画を紹介します。このジャンルも国芳から継承したものですが、芳年作品では、劇的な場面であっても、静謐さと緊張感をあわせもつ一歩進んだ画面になっています。
「新撰東錦絵 鬼神於松四郎三郎を害す図」明治19(1886)年
第3章 続物の妙
遠近法や写実性を加味した芳年のワイドな画面は、構図的にも完成度が高く、動的な場面であっても静謐さを緊張感あふれる画面に描き出します。
「日蓮上人石和河にて鵜飼の迷魂を済度したまふ図」明治18(1885)年
「五世尾上菊五郎」明治23(1890)年
第4章 芳年の妖と艶 芳年の美人画
幕末になると浮世絵の美人画は、単なるマネキンではなく、感情を持って生きている姿として描かれるようになりました。さまざまな場面での女性の表情を描き分けた芳年美人画の代表作「風俗三十二相」を中心に紹介します。
第5章 報道
浮世絵の報道メディアとしての役割は早くからありました。心中事件や情痴の果ての事件などスキャンダルへの関心は今も昔も変わりがないようです。そうしたものの代表として芳年の新聞錦絵を紹介します。
第6章 月百姿 芳年芸術の集大成
晩年の大作。すべてが月にちなんだ話を絵画化したものです。芳年の画学習の成果が存分に発揮され、自由な発想、動と静の対比、印象的な構図とまさに芳年芸術の集大成の趣があります。
月岡芳年展 関連イベント
関連イベント① 記念講演会
「芳年の怪と快」
※聴講には本展の観覧券(観覧済み半券可)が必要です。
関連イベント② スタンプラリー
消しゴムハンコで多色刷り版画を体験できます。会場内に各所設置されたスタンプ台でハンコを重ねていくと、1枚の絵ができあがります!
※参加料無料。できあがったハガキはお持ち帰りいただけます。
月岡芳年展グッズ
絵はがき、色紙、メモ箋など様々なグッズたちが会場でみなさまをお待ちしております!
お問い合わせ
北陸中日新聞 事業部 TEL:076-233-4642(平日 10:00~17:00)